47歳からの心理学学習帖

週末研究者の研究ノート。キャリアカウンセリングを中心に、心理学、社会学などのトピックを取り上げていきます。過去記事には東京未来大学在籍時の学習ノートをそのまま残しています。

心理学で高める仕事のスキル

非常にざっくりとしたした理解ですが、

1879年、ヴントによって実験心理学という科学として誕生した心理学は、
実験室内での研究にとどまっていることへの批判から、
より実践的な、人の心を治癒するものとして臨床心理学が生まれ、
また、病理に対する治療にとどまらず、
人間をトータルに見ることから、幸福感の成長に着目するポジティブ心理学へと、
そのフィールドを広げてきたと理解してます。
勿論、実験心理学は、臨床心理学の誕生により消失したわけではなく、その実験精神や手法は、認知心理学にも、社会心理学にも、継承されていて、また、ポジティブ心理学は、当然ながら人の心の治療を否定しているのでもありません。
むしろ、実験心理学から臨床心理学、そしてポジティブ心理学へという流れの中で、科学と実践とが螺旋状に影響を与え、進化、発展していくフィールドを作ってきた。

臨床心理学の教育モデルとして、
科学者=実践家モデルがあります。
これは、上記の心理学の歴史から見れば、
至極まっとうなモデルのように見えます。

科学者=実践家モデルは、
下山教授による臨床心理学の教科書で知りましたが、このモデルは、臨床心理学に限らず、仕事をしていく上で、非常に重要なものです。

事実を客観的に見て、問題点は何なのかの仮説を立て、それを検証し、得られたエビデンスを元に合理的な判断、行動を取る、
こうした科学者=実践家モデルは、臨床心理士だけのモデルではなく、ビジネスマンのモデルのひとつだと思います。

実験、観察、調査などの研究法や統計など、
心理学というフィールドの中で、学ぶことで、日々の仕事にも活かせていきたいなと思います。