47歳からの心理学学習帖

週末研究者の研究ノート。キャリアカウンセリングを中心に、心理学、社会学などのトピックを取り上げていきます。過去記事には東京未来大学在籍時の学習ノートをそのまま残しています。

私が大学通信を選んだ理由

以前書いた大学通信の選び方という記事について、若干、補足を。


私が大学通信を選んだのは、一言にまとめると、心理学を勉強したくなったから。

昨年、心理系の大学院を試しに受けたものの、不合格通知をもらうというのは、やはり、辛いもんです。

ひょっとしたら、ひょっとするかも?!という思いもあったので、結果が出た時には、口惜しい気持ちにもなりました。

そもそもなぜ、大学院を受験したかというと、修士を取ることで、別のキャリアがみえてくるかもしれんと考えたからです。

ユングの言葉に、人生の正午という名言があります。人生80年とすると、ちょうど40歳は1日24時間の正午にあたる。

この時間は、人生を振り返る時にあたり、また、中年の危機とも呼ばれます。

自分のキャリアを振り返って、この先、いつまで、どんな仕事していくのかを、知らず知らず、考える時期でした。

ちょうど、心理学を専門にされている先生と仕事させていただく機会があり、心理学を研究するのもおもしろそうだなと思ったのでした。

その時は、学部から心理学を勉強するというのは考えていませんでした。調べだすと最初に行き着いたのは臨床心理士

しかし、仕事と両立するのはなかなか難しいようです。週に何日かは実習で仕事を休まないといけない。他にないかと探したところ、国立系の大学院を見つけました。ここなら、仕事との両立もできそうだ。しかし、結構な倍率です。まあ、でも試しに受けてみるか、来年ちゃんと勉強して合格するにも、先ずは受けてみようとそんなノリでした。

大学院を受けるのも初めてなら、心理学がどんなものかもわからない状況で、受験準備を始めました。

受験は過去問からは王道です。なので、先ずは過去問に一通り目を通しました。問題のパターンはすぐにつかめました。

問題は、出題されている専門用語です。

心理学の教科書を買って来て、記述されている箇所に付箋を貼りました。

結構、付箋の貼った箇所が偏っているなと思いました。

今は、それが、発達、社会心理、統計の分野だとわかってますが、その頃は、章立てにはそう書かれていても、それがなにを意味するのか、まったくイメージがありません。

ひたすら、付箋を付けた箇所の前後を読み耽りました。

あと、大学院受験には研究計画書を提出する必要があります。

これも、今ひとつ、要領がわかってません。

ネットをひたすら検索し、研究計画書なるものの体裁を理解し、その時、やっていた仕事に関連付けて、まとめました。

ほとんど我流で勉強し、提出書類もまとめ、受験に臨みました。

試験は、一次が筆記、二次が面接。

一次で、半分以上が振り落とされます。

試験後、落ちたと思いました。

時間がまったくなかったからです。

知識はさることながら、問題は、書く練習をしてなかったんですね。

書いては消し、というのを繰り返していると、あっという間に時間が過ぎていく。

焦りました。

最後はやっつけで解答しました。

帰宅途中、本屋によって、ヒルガードの心理学を買いました。心理学では定番の教科書と聞いていたので、来年までこの教科書を読みつぶそうと、衝動的に思いついた。

一次は即日発表でした。

これが受かってた。

マジで?あれで?という驚きで、舞い上がってしまった。

二次の面接は、その翌日でした。

舞い上がった状態で会場に臨んだので、何を受け応えしたのか、あまり記憶にありません。ただ最後に面接官の1人から、あなたにとって修士を取る意味は何ですかと聞かれたことは頭に残っている。自分がどういう解答したのかは覚えていないのですが。

結果は先に書いた通りですが、発表までの時間が長かった。ほぼ2ヶ月です。他を受験することも考えていなかったので、ただ通知が来るのを待っていた状態です。

結果が出てからは、他の大学院を受けようかどうか、悩みました。やはり、当初考えていたとおり、来年受けるかとも思いました。

心理学を本当にやりたいのか?何で修士なの?と、あらためて考え直した。

その時期は、ちょうど10月から放送大学で後期授業が始まった時期と重なり、心理学系の番組を見てました。認知心理学認知行動療法は面白かった。心理学を勉強する理由は、これでいいんではないかと思った。面白いと感じたことをやる、それでいいんではないか。かつ、どういう心理学をやるにしても、仕事に活用できそうだ。ちょうど仕事でもアンケートを取ったりしていたので、心理学を通して、統計処理も身につけられるんではないか。

一方、修士論文の取り組みは、そうとう大変だというのをちょうど傍目で見る機会があったのです。心理学の知識がそれほどないのに、修士へ行くとかなり苦労するのが目に見えると思った。

それで、進路変更。

心理学を学べる大学を調べ始めた。

仕事と両立しないといけないので、通信がいい。これは、放送大学の授業を見ていたのもありますが、通信でも面白い勉強はできると期待したのです。

いくつかの大学から資料を取り寄せ、いろいろ比較しました。

その詳細は、前に記事に書いたとおりてす。

その中で、自分の経験や学びたいことで絞っていった結果、今の大学、学部に行くことにしたのです。

モチベーション行動科学部は、端的に言うと、組織行動論を学べる学部だと思っています。しかも、それに関連する分野を自分の関心に沿って勉強できる。

心理学の基礎分野から、経営学、教育学領域など隣接する分野も含め、自分の興味にしたがって、幅広く科目が選べる。

組織行動論というと、MBAの授業にもありますが、心理学を中心に学べるところは、あまりないんじゃないかと思います。

こういういきさつで、20数年振りに大学生となったのですが、これから先、どういう展開になっていくのか、楽しみです。

組織行動論をやりたいという思いは今もありますが、教育心理学を勉強していると、そちらにも新たに興味が湧いてきたり。

紆余曲折しながら、学生を楽しみたいですね。