47歳からの心理学学習帖

週末研究者の研究ノート。キャリアカウンセリングを中心に、心理学、社会学などのトピックを取り上げていきます。過去記事には東京未来大学在籍時の学習ノートをそのまま残しています。

切なさと権力と恨みが交差する奇皇后

6月28日の「 奇皇后」で、とうとうマハ皇子が宮殿から追放された。

ヤンが出自を公開してしまったから。

ドラマの流れは、前回、マハ皇子が自分の生き別れた息子であることを知ったヤンが、重ねて、マハ皇子暗殺を知らされる。

今回は、ヤンが、まさに刺客がマハ皇子を襲う現場に立ち会う場面から始まる。

マハ皇子は、刺客の放った毒矢に射られ倒れてしまう。それを抱きかかえるヤンの姿は、かつて、生き別れになった崖下の、凍える冷たさの川中で泣き叫ぶ姿に重なる。

そして、翌日、宮殿では、マハ皇子を襲ったのはヤンだと、例によって皇太后が喚き立てる。それを公然の場で、刺客を放ったのは皇后のバヤンであることを見事、実証し、有無もいわさず、そのままバヤンを廃位にしてしまうヤンの凛々しさ。

そして、その場で、ヤンは、マハ皇子は、元皇后タナシルリが産んだ子ではないと公表する。

マハ皇子は、その間、毒矢を受けたために混沌とうなされていたのであったが、気を取り戻したところに、ヤンが現れ、その場でお前は、宮殿を追い出されると告げる。

ハ・ジウォンは、凄い女優だとつくづく思う。

マハに対する母としての感情と、皇太后や拯相との政争における自分の立場と、そして、息子を襲わせたバヤンに対する恨みなど、一つのシーンで、錯雑とした感情をそのまま表現できる演技は、ハ・ジウォンならではという気がします。

拯相や皇太后に対しては不敵な笑みを浮かべ、

誰もいないところではマハを思い、涙を流し、

策略を考えているときの、一心に視線を集中させている姿など、

1時間のなかで、これほど多様な表情や動作ができる女優さんはあまりいないと思います。振幅が広い。かつ、繊細で、シャープだ。

いや、凄いな、ハ・ジウォン

と、いつも「奇皇后」を見るたび、感じます。

ドラマもいよいよ佳境に入ってきたし。

今回は、マハ皇子だけでなく、皇后バヤンも追放された。

そして、高麗に向けワン・ユと一緒に逃走中だったヨンビスも死んでしまった。

ヨンビスも、非常に切ない死に方でした。

ワン・ユに対する想いを明かせずに、ワン・ユの腕に抱かれながら、「私はこういう死に方をしたかった」と笑いながら死んでいった。

 

次回からは、皇太后、拯相との生き残りを賭けた闘争に突入です。

ハ・ジウォンの多彩な演技が楽しみです。