心理学の全体観をつかむ
- 作者: 下條信輔
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1996/10/25
- メディア: 新書
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心理学は、頭に⚪︎⚪︎とつくものが、とてもたくさんあります。
認知心理学、社会心理学、感情心理学、発達心理学、行動心理学、ポジティブ心理学、宗教心理学、交通心理学、産業心理学、組織心理学、感性心理学、教育心理学、乳幼児心理学、青年心理学、まあ、キリがないのでこの辺で。
非常に、研究が具体的で、多岐にわたる一方、なかなか、全体観が掴みにくい。
要は、心理学って、なに?と理解しにくいと以前から感じています。
なので、全体的なイメージを示していただけるのは、非常にありがたい。
心理学なので、こころを研究するものだ、とはいえ、そのこころにどう迫っていくかについては、いろんな立場、考え方があります。
人間の脳ミソの動きを追っていくのか、人間と人間の間で起こることに着目するのか、それとも、こころなんて、目に見えないものを研究するのは科学ではないと言い切り、目に見える行動を追っていくのか、など。
おととい、下條先生のサブリミナルマインドを読んでて、これ、もっと早く読みたかったと感じました。
潜在意識を扱ったものですが、要は、人間の行動は、意識していないものに左右されることが非常に多いということが書かれてます。
といえば、無意識ということばが思いつくのですが、フロイト、ユングのことが書かれてるのでは全くなく、むしろ、オーソドックスな、心理学の教科書に出てくるような研究例を取り上げながら、人間は、いかに自分が意識せずに行動しているのかが説明されています。
つまり、心理学ってなに?という問いの一つの答えをが提示されているのです。
しかも、簡潔に。
前から気にはしていたものの、もっと前に読んどきたかった本です。