47歳からの心理学学習帖

東京未来大学モチベーション行動科学通信課程に在籍する47歳おっさんの学習記録

モティベーション論を読む

ワーク・モティベーション

ワーク・モティベーション

科学者=実践家である産業・組織心理学者にとって、モティベーションはパフォーマンスに直結する核となる研究テーマだ。

モティベーションは、ヒトの行動を説明し、予測する概念として、多くの心理学者が取り上げできた、古くて新しいテーマだ。

ヒトを突き動かすのは何なのか?

一方で、ヒトの行動は多様だ。

それだけに、ヒトを突き動かすものが欲求だとしても、その欲求もさまざまある。
マズローは欲求を階層化した仮説を示した。
ハーズバーグは、満足させるもの、不満足を生むものの二つのグルーピングを行った。

数あるモティベーション論は、主に、説明の仕方によって、内容論と過程論に大別できる。マズローやハーズバーグのそれは内容論に属する。

レイサムは、フロイトまで遡り、自身がロックと共に追い続けてきた目標設定論まで、過去100年に渡るモティベーション論をこの本でレビューしている。そのレビューは、産業・組織心理学の歩みでもあり、心理学そのものの歴史でもある。だから、モティベーションもこれまで心理学の厳格な研究手法によって妥当性と信頼性を問われてきたのだとわかるし、また、産業・組織心理学の舞台で、実用性を求められ続けてきたのだとも理解できる。

レイサムによれば、目標設定理論は、バンデューラの社会的認知理論にも近い。両者に共通するのは行動主義をいかに乗り越えるのか、ということであり、行動主義がブラックボックスを置いたところを概念化しようとしたことだろう。
目標は、確かに、仕事についての認知だ。
高い業績は、具体的で困難な業績目標からもたらされることが多い、というのは管理職であればどこかで聞かされたことがあるだろう。
だが、そこには、いくつかの変数が働く。
能力の高低、自己効力感の高低に、具体的で困難な業績目標は左右される。
さらに、具体的で困難な業績目標が高い業績に結びつくためには、戦略が必要だ。
戦略は、目標へ到達するための手順や活用できるリソース、経路を考えて実行することだ。要は、見通しだ。見通しがたてば、あとはやるだけと踏ん切りがつく。
しかし、いつも見通しがつくとは限らないし、むしろ、とりあえずやってみて、その中での気づきから次のステップを決めることが多いかもしれない。その場合のヒントも、目標設定理論に見つけることができる。
確かに、目標設定理論は実践的であり、実用的だ。

ちなみに、この本のなかで、モチベーション行動科学部 角山先生の研究もレビューされています。