キャリアコンサルタントの教科書を読む
- 作者: 木村周
- 出版社/メーカー: 雇用問題研究会
- 発売日: 2016/05/31
- メディア: 単行本
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渡辺とハーのキャリアカウンセリング入門で、キャリアカウンセリングは、米国の19世紀末からの経済史、産業の変遷の中で誕生し、発展してきたと記述されています。
同様に、木村氏のこの本からは、キャリアコンサルタントが現在の日本の経済、社会状況から要請されているものだということが良く理解できます。
言い換えれば、キャリアコンサルタントは日本の現在の状況が作り出したのであり、単に米国のキャリアカウンセラーを輸入したものではない、ということです。
つまり、キャリアカウンセラーとキャリアコンサルタントは。むしろ、別ものと考えたほうが良いのかもしれません。
ただ、それらの理論をどのように使い、実践していくかは状況に左右される部分が大きい。理論にクライエントを当てはめるのではなく、クライエントに即して、理論の取捨選択をしていく必要がある。
心理学でも文化は大きなトピックです。
木村氏は、現在、キャリアコンサルティングが日本でどのように実践され、何を期待されているのかを手際良く整理されています。
この点、キャリアコンサルタントへの入り口として、最適な教科書だと思います。