2016秋 家族の心理学
家族についての理論と実践を学びます。家族を中心に発達心理学と臨床心理学を合わせた内容。システム論は、家族心理学以外ではあまり触れたことのないものだと思います。ここでは精神疾患を患った人は、たまたま、その人に症状が現れたのだと考えます。つまり、症状は家族関係から生じるのであって、個人の性癖や性格、生活歴などから生じるものではないと考えます。纏綿家族、遊離家族、ジェノグラフ、エコマップなど特有の用語が飛び交います。家族を巡る現代的な諸問題が取り上げられています。身近なだけに、重い、そう感じることもないわけではありません。しかし、身近なだけに家族心理学で学ぶ内容は考えやすいのは確かです。家族システム論特有の考え方には慣れが必要かもしれません。ただ、あくまで考え方なので、その論理が理解できると非常に応用がききます。
私は、この科目から非常に家族心理学に興味を持ちました。家族は極めて現代的なテーマであり、臨床上も最先端なんですね。
科目選択にあたっては、先に生涯発達心理学と臨床心理学をやっとくと理解しやすいと思います。あと、ジェンダー論。性役割は家族心理学にもジェンダー論にも共通する論点なので。