47歳からの心理学学習帖

週末研究者の研究ノート。キャリアカウンセリングを中心に、心理学、社会学などのトピックを取り上げていきます。過去記事には東京未来大学在籍時の学習ノートをそのまま残しています。

大人になって大学で学ぶ意味

このブログを始めて2年経ち、私も47歳から49歳となりました。

あらためて、この年齢から大学で学ぶことの意味について考えたいと思います。

40代となれば、いいも悪いも含め、人生経験を積んできた年代で、それが学びのベースになっていると感じます。

そして、この年代だからこそ、大学で学んだ意味は確かにあったと感じています。その意味は、20数年間の社会人経験を学びを通して振り返ることとなり、整理できたことではないかと思います。これは心理学だけでなく、経営学、教育学のすべての科目に当てはまることです。中には自分の経験からは実感を得られにくい科目もありましたが、それまで興味・関心がなかったところに触れられたということは、大学に入らなければ見過ごしていたかもしれなかったことだけにプラスであったのです。

大学での学びの良さは自分の関心ある分野を体系的に学べることですが、この体系的というのが大事です。自学自習では自分の関心の範囲だけにとどまってしまいがちですので、その分野で必須とされる基礎的分野がおざなりになりがちです。大学ではカリキュラム上必須になっているので、嫌々でも学習しなくてはいけません。嫌々でも学習し単位を取ったという事実は、学びとして意味あることだと思います。一つの学問分野の中でも「合う」「合わない」はありますが、触れた結果「合わない」ことを確認できたというのが大事です。

学びを通して自分の経験を振り返り、学びによって経験を再構成し、自分なりに意味付けする。金井先生の言う「持論」が、大学での学びに近い気がします。特に、心理学は日常生活に密着する学問であるだけに、これまでの経験や日常行動を見直すきっかけになりました。

心理学は全身を使って学ぶものだ、と大学では教えていただきました。

体験を理論を使って言葉にする、あるいは測定し、数値化していくこと。その積み重ねこそ学びだと思います。

それと同時に、大人になって大学で学ぶ意味の一つとして、職場と家庭以外で、居場所ができたことは個人的に心の支えになりました。「働き方改革」や「ワーク・ライフ・バランス」などが盛んにアピールされるご時世ですが、これまでベンチャーで創業期から働いてきたため、今でいうブラックな働き方をしてきたため、職場以外にはほとんど居場所がなく、家でも休日は日がな寝て過ごすような日常でした。そこに、40代後半になって大学生という肩書きを持てたことは、これまでの働き方を見直すきっかけになりました。職場、家庭以外に居場所を作るのは、メンタルヘルス上効果があります。これは実感です。

現在、キャリアコンサルタントの資格取得目指しているのも、モチベーション行動科学部での学びがベースになっているのは、この学部での学びにより経験の振り返りを行なってきたことが関係しています。直接的にはカウンセリングの授業で、カウンセリングに興味を持ち、関連する資格を取りたいと考えたことがきっかけになりました。それ以外にも、キャリアカウンセリングや労働法、人的資源管理などの科目を取得していたので、資格勉強にも有利だろうとも思いました。ただ、JCDAの提唱する「経験代謝」に近いことを大学での2年間の学びでやってたんだろうと感じます。で、今、キャリアコンサルタントの講習に出ていて、モチベで学んだことは役に立っています。「ああ、それ、やったよね」という事柄が結構あります。キャリアコンサルタントの方には、モチベーション行動科学部は検討の余地あります。

 

明後日は卒業式。

 

東京未来大学という居場所は、明後日で卒業です。

 

新しい居場所を作らないと。

 

大学院作らないかなあ。